まつばや氏の世界

抗え、最後まで

<連載>ちょっと休んでいいですか?

ちょっと休んでいいですか? vol.3

僕は、軽く会釈をしてから、車の後部座席を指差した。 その幼い少女は、なんだか恥ずかしそうに俯きながら静かに車に乗り込む。 「すみません、ビックリしましたよね。」 「そうだね。こんなに若い子がくるなんて思いもしなかったよ」 「あなた、中学生ぐら…

ちょっと休んでいいですか? vol 2

すっかり辺りは暗くなり、町の明かりがポツポツとあるだけで、所々に配置されたコンビニだけが光を放つ光景は、田舎では珍しくはない。 こんな町にわざわざ来る物好きなんているのだろうか?ちなみに、僕たちがここに来た理由は、この旅路の三人目の仲間を向…

ちょっと休んでいいですか? vol 1

何事にも、終わりはくる。 たとえ、人生の内の一瞬だとしても。 それが、正しくないことだとしても。 2012年6月20日 僕は、どこかも分からない山道をナビに指示されるがまま車を走らせていた。 ちなみに僕は、一人ではない。 隣に座る女性とは、とある掲…