まつばや氏の世界

抗え、最後まで

never end

オブザーバーの幻影たち vol.5

そう言う彼女の目は、やはり悲しげだった。 僕だって同じさ、出来ることならずっとここにいたい。だれにも縛られず、誰にも支配されず。それでもいつか終わりは来てしまう。 「この世界だって、限りあるからいいなって感じるんじゃないか?ここに一生いるっ…

オブザーバーの幻影たち vol.4

女性と話をしたのも久し振りだったから少し緊張して胸が熱くなるのを感じた。 「君はこの世界とは、別の世界から来たの?」 「良く分からない。ここの事は知らないの。でも、ずっとここにいた気がする。」 彼女は少し沈黙したのち、そう答えた。 「俺もずっ…

オブザーバーの幻影たち vol.3

今日は上手くいったようだ。 気がつくと僕は、ベンチに座っていて目の前には、何処にでもあるような公園が広がっていた。でもここには、まったく見覚えがない。 だか夢の世界では、良くあることだ。記憶にない場所にいるなんてなんとも不思議な感じだが、自…

オブザーバーの幻影たち vol.2

と心のなかでは虚勢をはりそう思いつつも、僕は目から涙がこぼれ落ちそうになるのをグッとこらえていた。 アイツに言われた「ろくでなし」の一言が僕の心を鷲掴みにし、放さない。悔しくてたまらないのに今の僕にはどうすることもできないのです。 そうして…

オブザーバーの幻影たち

女の子ってこの世界に、本当に存在するんでしょうか? どこにでもいるように見えるが、実は存在していなくって、カップルだとか結婚なんかはフィクションであって、彼女らは何かの陰謀で作り出された幻想なのではないだろうか。 つまり何がいいたいかと言う…